あなたのお尻の症状は?
痔には大きく分けて「いぼ痔」「切れ痔」「痔ろう」の3つがあります。
それぞれの種類ごとに特徴や治療法を見ていきましょう。
それぞれの種類ごとに特徴や治療法を見ていきましょう。
排便時に強くいきむなど肛門周辺に負担がかかってうっ血が起こり、肛門の内側や外側にいぼができること。痔のなかで最も起こりやすく、肛門の内側の直腸寄りにふくらみができる「内痔核」と肛門のふちに血豆のようなものができる「外痔核」の2種類があります。
◎いぼ痔になりやすい人
- 便秘がちでトイレでいきむことが多い
- デスクワークや自動車の運転などで座っている時間が長い
- 妊娠中や出産したばかりの人
◎いぼ痔の症状
内痔核
排便時の出血が特徴です。トイレットペーパーや便に少し血が付く程度から、ビュービューとほとばしるように出血する場合も。痛みは感じません。症状が進行すると、いぼが肛門の外に出てくる「脱出」、さらに進行すると、いぼと一緒に健康な部分まで肛門の外に出てくる「脱肛」とよばれる状態になり、異物感や痛みを感じるようになります。
排便時の出血が特徴です。トイレットペーパーや便に少し血が付く程度から、ビュービューとほとばしるように出血する場合も。痛みは感じません。症状が進行すると、いぼが肛門の外に出てくる「脱出」、さらに進行すると、いぼと一緒に健康な部分まで肛門の外に出てくる「脱肛」とよばれる状態になり、異物感や痛みを感じるようになります。
外痔核
内痔核に比べると出血量は少ないですが、痛みを感じる皮膚の部分にできるため強い痛みを感じます。仕事やスポーツなどで急に肛門に強い力が加わった拍子にできることが多く、慢性的に良くなったり、悪くなったりを繰り返す内痔核より急性的な症状です。
内痔核に比べると出血量は少ないですが、痛みを感じる皮膚の部分にできるため強い痛みを感じます。仕事やスポーツなどで急に肛門に強い力が加わった拍子にできることが多く、慢性的に良くなったり、悪くなったりを繰り返す内痔核より急性的な症状です。
◎いぼ痔の治療法
座薬や軟膏で出血や腫れ、痛みを抑えます。内痔核の脱出や出血がひどい場合には手術が必要になることもあります。
便を無理に押し出したり、下痢で強い圧力がかかったときなどに肛門の内側の皮膚が切れたり、避けたりした状態。比較的女性に多く、再発を繰り返して慢性化すると「肛門潰瘍」や肛門が狭くなる「肛門狭窄」が起こります。
◎切れ痔になりやすい人
- 便秘がちで便が固くなりやすい
- 便秘と下痢を繰り返す
- 肛門括約筋の緊張が強い人
◎切れ痔の症状
肛門の出口付近の痛みに敏感な部分にできるため、ピリッと裂けたような痛みを感じます。痛みの割には出血が少なく、トイレットペーパーに少し血がつく程度です。痛みは排便時に強く、便が出てしまえばおさまってきます。
◎切れ痔の治療法
座薬や軟膏で出血や腫れ、痛みを抑えます。便秘が原因の場合、便を軟らかくする便秘薬も効果的です。また排便時に強い痛みがあるため排便を我慢してしまうことが多いですが、ますます便秘がひどくなり症状が悪化することがあるので注意しましょう。
肛門の上部と出口部分の間にある歯状線という小さなくぼみに、便に含まれる大腸菌などが入り込み、化膿して膿がたまる「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういの うよう)」がきっかけで起こります。このとき細菌が入った部位から肛門近くの皮膚まで膿のトンネルができ、少しずつ膿が出てくる状態をいいます。
◎痔ろうになりやすい人
- 軟便、下痢を起こしやすい
- アルコールをたくさん摂る
- 過敏性腸症候群の人
◎痔ろうの症状
肛門周囲膿瘍が起こると、肛門の周囲が腫れて排便とは関係なく痛みます。痛みはかなり強く、眠れなくなったり、発熱を伴うこともあります。また痔ろうの状態になると、痛みはありませんが膿が少しずつ出てきてお尻がベタついたり、下着が汚れたりします。
◎痔ろうの治療法
肛門周囲膿瘍の場合は、お尻の皮膚を小さく切開し、膿を排出させます。腫れや痛みがおさまっても肛門周囲膿瘍のあとに痔ろうができることが多いので、お尻がベタつくときは病院で確認を。痔ろうになっていた場合は手術が必要です